「時事評論家」の増田俊男氏(71)が実質的に経営する投資顧問会社「サンラ・ワールド」(東京都中央区)が無登録でカナダのIT企業の新株予約権を販売していたとされる事件で、増田氏はこのIT企業について、「近く上場する」と投資家に説明していたにもかかわらず、その上場先として挙げていた海外の取引市場が当時、存在していなかったことがわかった。
警視庁は、架空の上場話で投資家を募った可能性もあるとみて捜査を進めている。
捜査関係者などによると、増田氏は2005年4月、カナダのIT企業「アリウス3D」の新株予約権を購入していた投資クラブの会員らに、「今年中にカナダのモントリオール証券取引所か、カナディアン・ベンチャー取引所に上場する」と説明していた。
しかし、二つの取引所のうち、「カナディアン・ベンチャー取引所」は01年に別の取引所に統合されて消滅しており、「モントリオール証券取引所」も個別企業の株を取り扱っておらず、上場は不可能な状態だった。
また、増田氏は07年10月に、「アリウス3D」についての「上場記念祝賀会」と銘打ったパーティーを都内のホテルで開催。投資家約200人を前に、「11月にトロントベンチャー証券取引所での上場が決まった」と発表し、「上場記念」と書かれたくす玉を割るなどの派手な演出で投資家を信用させていた。関係者によると、「アリウス3D」は現在までどこの市場にも上場していない。
同社などに数千万円を出資した首都圏の女性は、「何十回となく海外の市場に上場すると聞いたが実現していない。(増田氏は)我々投資家をばかにしている」と憤っていた。
増田氏を信じ、約3000万円を投資した別の男性も、「いくら待っても上場しなかった」といい、「増田氏には何度も返金を要求したが、『現在プロジェクトを進めている段階』などと返答されただけ。許せない」と話した。
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